みなさん、「八幡さま」というとどこの神社を思い浮かべるでしょうか?
有名なのは、石清水八幡宮(京都府八幡市)、筥崎宮(福岡県福岡市)、そして鶴岡八幡宮(神奈川県鎌倉市)の日本三大八幡宮ですね。八幡神社は日本で一番多いと言われていて、八幡さまは日本中どこでも出会える神さまなんです。
武蔵小山で「八幡さま」というと「三谷八幡神社」のことです。今日はその八幡さまを訪ねてみました!
「八幡さま」とは?
東急目黒線 武蔵小山駅と西小山駅のちょうど真ん中にある「三谷八幡神社」。静かな住宅地にある神社で、駅からは徒歩5分ほどで着きます。
武蔵小山駅からやってくると、入口より先に記念碑が見えますよ。
八幡神社とは、八幡神を祀っている神社のことで、その八幡神とは誉田別命(ホンダワケノミコト)のことです。「応神天皇」の名前で知られる有力な文武の神です。
古事記によると、応神天皇は筑紫の国(九州)で生まれ、大和の国に戻り神功皇后の摂政のもとで皇太子になりました。そして皇后の死後に第15代の天皇に即位し、すぐれた政治をおこなったとされています。そのことから、日本文化の基礎を築いたとされている方なのです。
大分県の宇佐神宮が発祥地であり、八幡宮の総本宮です。そしてこちらの神社は、近隣の小山八幡神社からの分祀にて創建とされたそうです。
神さまが祀られている境内
入口の大きな鳥居に立ち、一礼をしてから境内に入ります。入口に立てば、境内がほぼ全て見えるくらいの程よい大きさの神社です。だからこそ気軽にお参りしやすく、頻繁に人が訪れています。
入ってすぐ左手に、手水舎(てみずや/ちょうずや)がありました。参拝者が身と心を清める場所です。両手を清め、口をすすいだら、参道の中央を外しながら歩きます。
おぉ!御社殿はやはり立派ですね。外から見えていたとはいえ、前に立つとその大きさになんだか感動します。
さて、お賽銭を入れてお参りをします。八幡神さまにご挨拶です。
賽銭箱にお賽銭を滑らせると、端っこにアルコール消毒があることに気づきます。「鈴を鳴らす前に」とのことなので忘れずに。このご時世ですもんね。
そして鈴緒を持ちゆっくり揺らすと、静かな境内にシャンシャーンと鈴の音が響きます。この鈴の音を聞くと、心が洗われたような、凛とした気持ちになりますね。
深いお辞儀を2回し、手を2回叩き、両手を合わせてお祈りをする。そして、もう一度お辞儀をする…二礼二拍手一礼ですね。
御社殿のお参りが終わったら、摂社の稲荷社へ行くのが順序のようです。御社殿の左側すぐにあります。この出世稲荷社には、宇迦之御魂神(ウガノミタマノカミ)が鎮座されています。
神社には複数の神さまが祀られていて、摂社とは主祭神と関係の深い神さまを祀っている小規模の社殿のことです。
境内には他にも、地蔵尊、⾺頭観⾳、庚申塚もお祀りされています。そして、御神徳は国家安泰、産業振興、成功勝利、厄除開運、⼦孫繁栄、交通安全…など多岐渡るそうです。
地域に根差した神社
驚いたのは、特にイベントがない日曜日でも頻繁に人がお参りに来ることです。それだけ地域の人に愛されている神社なんですね。
これは入口横にある奉納看板なのですが、地域の活動についていろいろと貼ってあります。少し驚きました。神社からのお知らせだけでなく、地域の活動広報が貼ってあるなんて、ステキですね!
手水舎もそうです。今までいろいろな神社を参拝したことがありますが、こんな鮮やかなお花が飾られている手水舎はあまり見たことがありません。
お供えのお花も華やかで、馬頭観音さまたちもなんだかうれしそう…!ちょっとしたことですが、こういう所に宮司さんの心遣いを感じます。宮司さんの温かさが、地域の人々を呼び寄せているんですね。
武蔵小山の人々に親しまれている「八幡さま」こと「三谷八幡神社」。訪れればきっと、あなたもその魅力を感じると思います。イベントのときはもちろん、何かの折に参拝してみてはいかがでしょうか?
三谷八幡神社
住所:東京都品川区小山5丁目8-7
アクセス:東急目黒線 武蔵小山駅から徒歩5分