売り切れ必至!自作のお米から作る絶品おやつ 不動前の「進世堂」

9月に入り、暑さも少しずつしのぎやすくなってきました。
これまでは猛暑続きで日中出歩くことができませんでしたが、比較的お散歩もしやすくなってきたここ最近。

今回ご紹介するのは、不動前駅からTOC方面に向かってしばらく歩いたところにある進世堂さんです。
実はこちらのお店、お煎餅屋さんなのですが、大福もおいしいと評判なのです。

大通りに面している訳でもなく、大きな看板を出している訳でもなく、ひっそりと営業されています。

ですが、TOCの買い物帰りに通ると、よく見かける「本日の大福は売り切れました」の貼り紙。
ちょっと通りかかる際に拝見するだけでも、人の出入りがちらほらみられます。

あんこものが大好きな私はついにのれんをくぐってみることにしました!

創業約150年!歴史を感じる店内

店内に入ると、お店の方が「いらっしゃいませ」と声をかけてくださいました。

正面にはお煎餅が並んだショーケース、左手には水ようかんや小倉白玉、ラムネ等が並んだ冷蔵庫、そして右手には大福やお煎餅が並べられた棚があります。

お店の方にいつからやられているお店なのかをお聞きすると、「創業は分からないのですが、商品の商標登録が大正10年なのでそれより前から営業しています」とのこと。

商品を見ると、明治初期に創業と書かれていました。
もしかしたら150年くらい続いているお店ということですね!!
東京のさまざまな景色を見ながら営業されてきた進世堂さん。なんだか歴史を感じます。

こだわりのもち米でつくられた煎餅と大福

今回は売り切れの貼り紙を良く目にしていた大福目当てで来店したので、さっそく購入品を選びます。

種類は2種類、つぶあんとこしあんです。
よく見ると右のつぶあんの方は少し紅い大福と白い大福の2種類があります。

しばらく見ていると、
「今日は紅白大福の注文があったので、たまたまおもちが紅い大福があるんですよ」と教えてくださいました。

ご近所でおめでたいことがあったんですね、とこちらもうれしい気持ちになり、せっかくなのでおもちが紅いつぶあんの大福と、こしあんの大福の2つを購入することにしました。

以前は季節の大福というものをしていたのですが、現在はお休みしているそうです。
ただ、10月になると栗の入った大福や栗のおこわなども販売されるとのことで、絶対に買いに来ようと思いました。

今回の取材で分かったのは、社長さんのこだわりで煎餅や大福に使用しているもち米から作られているということでした。

原材料のもち米は新潟県にある棚田で作られた「しめはり餅」という種類のもち米で、大変おいしいけれども栽培が難しく、今はほとんど作られていない希少な品種なのだそうです。

そこまで手間暇かけて作られたお米からできたものですから、きっとおいしいに違いない!
そして、最初からお客さんの手に渡るまでお店の目が行き届いているという安心感もあります。

また、大福はもち米100%で作っており、翌日には硬くなってしまうそうですが、やはりその方がおいしいため、おいしさを優先させているとのことでした。
そのため1日に作る量は50~100個くらいにし、ちゃんと売り切るようにされているようでした。

お話をお伺いしているうちにこだわりのお煎餅も気になり始め、お店の看板商品である江戸みやげも購入することにしました。

そのお味はいかに…!

ではまず大福から実食していきたいと思います。

最初につぶあんからいただきます。

袋から出してみると、かわいい!お店で見たときは良く見えませんでしたが、本当にピンク色の大福でした。
偶然にしか出会えないものなので、ちょっと特別感があります。

二つに割ってみると、みずみずしくしっとりとしたつぶあんが出てきました!

一口いただくと、まずおもちがふわふわで柔らか。
つぶあんの歯ざわりと小豆の味を強く感じ、おいしい大福を食べている幸福感に包まれました。

次にこしあんをいただきます。

二つに割るとなめらかなこしあんが出てきました。

一口いただくとつぶあんと同じくおもちがふわふわ。お米の甘さでくどくなく、おもちだけでも買って食べたい気持ちになります。

こしあんはなめらかな甘みと藻塩の塩気を感じます。
この絶妙な塩加減がとても合っています。

どちらの大福も甘さが自然で変に舌に残らず、2個を余裕でペロリとたいらげてしまいました。
いくつも食べられてしまいそうで危険です。

最後に江戸みやげをいただきました。

いろんなお煎餅やあられがミックスされていましたが、まずは主体となっているえびせんをパクリ。

サクッという食感とえびの風味が良く、これが嫌いな人はいないのでは?というお味。
一緒に入っている醤油味のお煎餅とのバランスも良く、シンプルですが飽きの来ない味で次々に手が進んでしまいます。
5歳の息子も喜んで食べていました。

原材料を見てみると、一般的なスナック菓子に入っているような難しい材料はなく、家にあるような調味料と食材で作られており、その点も安心できます。

その名の通りお土産やギフトとしても喜ばれる一品だと感じました。

こだわりのお米から作られたおいしい大福やお煎餅が食べたいときは、お散歩がてら進世堂さんへ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

大福は売り切れ必至ですので、お電話での予約や、なるべく早い時間にお立ち寄りいただくことがおすすめです。

進世堂
住所:東京都品川区西五反田7-8-10
アクセス:東急目黒線「不動前駅」徒歩約12分
電話:03-3491-3092
営業時間:月~金曜日 9:00~19:30、土曜日 9:00~18:30 定休日:日曜日、祝日

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。